先月末に安倍首相がカザフスタンの首都アスタナを訪問されました。良い機会なので、カザフスタン留学生活レポートの第2回目は、このニュースに触れながら日本とカザフスタンとの関係、両国の人々のお互いに対するイメージについて感じたことを書きたいと思います。

まず、今回アスタナで行われた首脳会談についてネット上での外務省の発表を見てみると、ナザルバエフ大統領からは主として、核兵器廃絶に向けた共通の問題意識についての確認、カザフスタンで活躍している日本人、「中央アジア+日本」対話の重要性などについて語られたそうです。一方で、安倍首相からは、今回の一連の会談に民間ミッションが同行していることは非常に嬉しく、両国関係をさらに強化していきたいとのことが語られたそうです。ここで全てについて書くことは書面の都合でできませんが、今回のイベントに民間ミッションからの参加があったこと、また「日本・カザフスタン・ビジネスフォーラム」が開催されたことなどを考えると、政治面だけではなく、経済面でも具体的な結びつきの強化が期待できるものであったように感じられました。

この会談などについてのカザフスタン国内での反響はどのようなものかと思い、まずは安倍首相がアスタナを訪問された10月27日に発行された新聞すべてに目を通しました。しかしながら、これに関連した記事は«Казахстанская ПРАВДА»に掲載されていた安倍首相へのインタビュー記事のみであり、しかも新聞の2ページ目に全体の3分の1弱のスペースで載せられていただけで、案外大きなニュースとしては取り上げられていなかったようでした。ロシアや中国に関するトピックは大々的に取り上げられているのですが…。(聞いたところによると、日本でもそこまで大きなニュースとしては取り上げられていなかったようですね…。笑)また、学生の友達数人にもこのニュースについて知っているかどうかを質問してみましたが、知っている人は全体の半数くらいでした。日々スマホで様々なトピックに注意を向けている彼らの半数が知らないということは、やはりあまり情報が流れていないということなのでしょうか…。

しかし一方で、自分が生活しているアルマティには日本(特に日本の文化)に興味を持っている人は多いように感じています。例えば大学の日本語を学んでいる学生や社会人の方。彼らは各々の視点から日本に関心を抱き、日本語を楽しみながら学んでいます。また、街での会話で自分が日本人だということが分かると、日本の自動車会社や漫画、アニメ、お酒などについてあれこれ聞かれることは日常茶飯事です。そして、総じてアルマティの人々の日本に対するイメージは良いものであるように感じています。(今のところネガティブなことを聞かれたのは、日本では本当に自殺が多いのかという質問だけですね…。)

※余談:「カザフスタンと日本、どっちが良いと思う?」という質問をよくされることがあるのですが、これには本当に回答に困ります。「日本は大好きだけど、カザフの人はアクティブでカッコいいし、ここはご飯がおいしくて良いですね!!」と答えるのが自分の常套手段です(笑)。(さて、話を戻します…)

そんなアルマティでの日本への関心に対して、日本でのカザフスタンの知名度はいかがなものでしょうか。あまり高くはないように思われます。筑波大学での自分の知人の中には「スタン通」の方はいらっしゃいますが、一般的な日本の方はカザフスタンについてほとんど知らないのではないかと思われます。(「カザフスタンって、アフリカの国?」と言われたこともありました。笑)この認知度の違いを感じると時に少しだけ寂しくなります。

感じたことを簡単にまとめたいと思います。今回のアスタナでの首脳会談、ビジネスフォーラムなどは政治だけでなく経済面での両国のつながりが期待できるもので良かったように思いますが、事実としてカザフスタンでの日本のインパクトは(文化的な面を除いて)あまり大きくはないように思われます。政治レベルは当然のこと、民間レベルでも両国にとって有益な関係を作っていくためには、両国の人々がお互いについて広く知るところから始まり、お互いが協力できる分野を発見・開拓していく必要があるように感じました。

現在、新経済大学に留学中 人文学類3年 中川雄太

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