現在、新経済大学に留学中 人文学類3年 中川雄太

 

先月のレポートには政治絡みの少しだけお堅い話を書いたので、今月はここアルマティでの生活の中で発見した常識や慣習の違い、また自分が感じた価値観の違いについて、いくつか書きたいと思います。あくまで自分が日本の常識のスタンダードになったつもりで書きますので、ご了承ください。

 

  • カフェ・大衆食堂での厳しいマナー
    留学生仲間とアルマティの大衆食堂へ食事に行った時のことです。その時自分は鼻風邪をひいていたので、一度だけティッシュで思いっきり鼻をかんだのですが、しばらくして店員さんから「他のお客さん(男性客)がお怒りだから鼻をかまないように」と注意されてしまいました。ふと店内を見回すとこちらを睨みつける男性客の集団の姿が…。一瞬戦慄しました。
    日本でも食事中に鼻をかむのは良いことではないかもしれませんが、さすがにひどい鼻風邪をひいていたら許されても良いですよね。しかし、ここでは食堂での鼻かみはタブーなようです。(なお、試しに宿舎でわざと食事中に警備員さんの前で鼻をかんでみたところ、やはり怒られたので、この発見に一般性はありそうです。
    しかしながら、(下品な話ですが)アルマティの男性方は建物も外ならば、たとえ大学の中庭のど真ん中でも唾を吐きます。自分としては食堂で鼻をかむよりもこちらのほうが問題な気がしますが、これは現地の方曰く問題ではないそうです。常識の違いに驚きました。
  • 誰かと会ったときの挨拶
    こちらに来てから自分は毎日相当な頻度で人と握手をしています。それは自分がここでは有名人だから…ではありません。ただ単に知り合いどうし、みんながいつも握手をしていて、自分にもその手が伸びてくるので、それに応答しているだけのことです。ここでは、誰か知っている人に会ったときには握手をするのが慣習なのです。しかしながら、男女が握手をすることはあまりなく、女性どうし(特に若い世代)は頬に軽いキスをしたりと、他の慣習があるようです。女性は人によって様々です。
    日本では、例えば大学で友達に会ったとき、声を掛けたり、もしくは軽く手を振ったりはしますが、しっかり握手をすることはありませんよね。初めてこの慣習に触れたときには驚き、少々圧倒されていましたが、今ではすっかり慣れました。(最近は「応答しているだけ」ではなくて、自分から握手をしに行くようになりました。現地人化。
  • 大型乗用車が人気
    アルマティの街は車で埋め尽くされていると言っても過言ではないほど、たくさんの車が走っています。しかも、日本に比べると大きめの乗用車ばかり。自分が住んでいる地区は道幅の狭い道路が入組んでいるような場所なのですが、それでも止まっている車は大きめの車ばかり。軽自動車は非常に稀です。
    日本の某自動車会社の方から聞いたのですが、カザフスタンでは大きめの乗用車が人気だそうです。また、主に男性にとって車はステータスであり、人によっては年収でも手が届かないような車をローンを組んで購入するのだとか。そこまで車に重きを置くカザフ人男性の視点が興味深いと思いました。なぜでしょう…。
  • 常に仲間と一緒にいることは良いこと?
    つい先日、ある女子学生から「あなた、ひとりでいることが多いけど、それはどうして? 友達いないの? 寂しくないの? みんな気にしてるよ」と言われました。実際自分にもとても親しくなった友達はいますし、大学内外で彼らと時間を共にすることは多いのですが、一方で空き時間に自分はひとりで行動をすることも多々あります。自分としては、日本にいる時よりも誰かと時間を共にしている気がするのですが、彼女の視点からすると自分は孤独な留学生に見えるそうです。さらに彼女が言うには、他の学生はほとんどの時間を誰かと共に行動しているし、自分もそうするべきだそうです。ひとりでいることは悪くはないけれども、傍から見るとどこか不自然に感じられるのだとか。自分はその価値観に関心を抱きました。
    しかしながら、そう言われた後に他の学生の行動を観察してみると、たしかに学科のメンバーを中心に数名が一緒に行動している姿が多く見受けられました。自分が在学している筑波大学よりもその傾向は明らかに顕著です。(カリキュラムなど、大学の制度の違いが関係していることは否めず、人の性質を平等に観察していることにはならないと思われますが…)彼女が自分にアドバイスした理由も、なんとなく理解できました。カザフ人たちは、日本人よりも仲間と一緒にいることを好み、それを必要不可欠なものとして考えているのでしょうか。
    このような価値観には同じ民族の中でもきっと人によって差があると思いますし、彼女の意見がそのままカザフ人の価値観を示しているということにはならないと思います。(自分の意見もまた然り。)しかし彼女からの助言がきっかけで、彼らの仲間との付合い方にもっと関心を向け、観察してみる必要があるように感じるようになりました。

 

日々、たくさんの「違い」に遭遇しながら、刺激的な日々を送っています。おかげで良い感じに疲弊して、夜ベッドに入ると朝までぐっすり眠れます。

 

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